船の暮らし

「フィー子です」
 
「それでは、船の生活について説明するね!」
まず、必需品はミネラルウォーター。毎日新しいのを届けてくれるよ。
お部屋はこんな感じ。フィー子がソファにすわっているの見えるかな? 
 
窓のカーテンが外れているのはドレーク海峡の揺れの激しさをものがたる……
「なんちゃって、ウソだよん」
ただ外れただけで、すぐにメイドさんがなおしてくれた。「ベッドにねてみた」
5階のいちばん船首寄りというぜいたくな部屋だったんだけど、船は重心に近い場所(つまり底のほうで、しかも真ん中)がもっとも揺れが少ないんだって。行きのドレーク海峡でひどい船酔いに悩まされたnikoさんとmegumiさんは、頼みこんで帰りは下の階の部屋に替えてもらったんだよ。
「まったく世話が焼けるね」
ドレーク海峡通過中は、ベッドから落ちそうになったんだってさ。
「ただ寝ぞうがわるいだけじゃないのかな」失礼な。
船はホテルと同じ。救命具のつけ方や避難の方法も書いてあったよ。
 
 
タイタニックみたいになったらヤダよねー」
船の揺れにそなえて、グラスも落ちないようになっている。
洗面所をのぞいてみましょう。うがい用のコップも揺れにそなえて、ホルダーに入っている。
アメニティはロクシタン。容れ物のカゴも下に滑り止めが敷いてあった。
トイレは吸引式(飛行機と同じ)で、てすりが完備。それでも揺れているときは落ち着かなかった。
 

「あられもないカッコウでしつれい! こちらがシャワー室だよ。船では真水の確保がたいへんなので浴槽はなし。でも、ちゃんと熱いお湯が出たよ」
ひどいピンボケでごめん。左右に船室のドアが並んでいる廊下。
 
コンピューターが2台置いてあるライブラリー。本や映画のDVD、音楽CDなどを貸し出しています。南極関連の大型写真集もたくさんあった。
 
備え付けのコンピューターを使わなくてもwifiで通信ができる。ipadが活躍しました。Wifi通信は一時間分27USドルでインターネット・カードを買い、そこに書かれたコードナンバーを入力してアクセスする。お金はかかるけど、南極からツイッターmixiができるなんてびっくりだよね!
 
「nikoさんのipadの待ちうけ画像は、テニス・プレイヤーのラファエル・ナダルだよ。前はブライスだったのに……」
廊下の壁には南極半島の地図が貼ってあって、その日の航路、到着時間、遭遇した生物など、誰でも航海記録が見られる。
 
ラウンジでは毎朝、コーヒーやお茶がふるまわれる。船のスタッフ紹介もラウンジで。
  
バー・コーナーにはグランドピアノもあって、毎晩、プロの歌手が演奏してくれた。
 
「でも、フィー子はバーには行かなかったんだよ。早寝早起きだったからね」あんたは老人か!
船旅といえばお食事が大事です。


食堂はこんな感じ。テーブルセッティングもステキ。

メートルドテルが毎朝トーストをサーブしてくれる。
お料理の一部。
パスタ、タルタルステーキハンバーガーのベイクトポテト添え。
  
坂井シェフのフレンチ・ディナー
フォワグラ・コロッケ、サラダ、ムール貝のスープ、牛ロースのクレープ包み、デザート
  
 

坂井シェフを囲んで厨房のスタッフが記念撮影。

「食堂でもフィー子はおなじみの顔だったのでした」
 
ドレーク海峡を越えてから、朝食はいつもトーストにママレードだったよ。おかゆもおいしかったけどね」